10月31日のこと、下北沢のイベントで青木くんがジャグリングをするというので遊びに行きました。
人前でジャグリングを披露する、それによって新しいつながりが生まれるのっていいですね。自分がジャグラーだけに、見ていて本当にうれしい。会場には暖かい空気が流れていました。
イベント会場にあったB&Bという本屋で、岡本太郎さんの『今日の芸術』という本を買いました。この本がとてもよかった。ジャグリングとの向き合い方の、大きなヒントをもらえた。
思えば10年前にネットショップを立ち上げたころに、岡本太郎さんの本を読んだり、記念館に行って刺激を受けていました。そのときの気持ちが、ずっと自分の考えの根底にあったことにも気づいた。
芸術は新しくなければならない。芸術と芸ごとは違う。芸術は下手なほうがいい。
本に書かれていることを、自分とジャグリングを連想しながら読みました。そうだ、こういうことなんだ、と。
突拍子なく聞こえるかもしれませんが、本の内容を踏まえていえば、僕は10年前、芸術をやりたかったのだと思う。自分がずっと感じていた悔しさや孤独を、ジャグリングにぶつけたかった。だから当時、何の迷いもなく、思い切ることができた。
お店としてやるうちに、中途半端にうまくいったりして、そして人に合わせようとするうちに、段々とそういう気持ちが薄れ、なくなってしまっていた。
自分が今こだわっていること、悩んでいることの正体がわかり、すっきりしました。
1954年とだいぶ前に刊行された本ですが、ジャグリングを活動としてなにかをしようとしている方には、他人のジャグリングや思考が大量に共有され、情報の海に放り出されるような今こそ、参考になるかもしれません。
ジャグリングがより強く、より本質的に、自分視点の問題になったと感じています。
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Weekly PM #39
2020年11月2日(月)〜11月8日(日)
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