たまむすび 第2回「道具づくりで意識していること」


PM Jugglingというプロジェクトでものづくりをしている板津です。ここでは僕が体験してきたジャグリングの良さや、そこから学んだことなどをつづっています。

今回は自分のこれまでの道具づくりの経験から、これを意識したらよい道具が生まれやすいぞ、と感じているポイントを2つシェアしたいと思います。

1つは自分の足でネットにない素材や情報に出会うことです。一見当たり前なのですが、ほとんどの知識が誰にでもネットで得られるいまの時代、ここが大きな差別化のポイントになると思います。自分なりに街を歩き、実際に素材を見て、触ってみる。それによって、できることとできないことがより明確になりますし、思いもよらぬ素材から新しいインスピレーションを得られたりします。他の人とは違う場所に意識的に足を運んでみて、自分だけの生の情報を積み重ねるのは大切だと感じます。

2つめは、人の力を借りて道具をブラッシュアップすることです。試作を人に見てもらうと、自分の世界にはないアドバイスをもらえます。自分のアイデアがちっぽけだったことに気づくこともありますし、よし、これは絶対に完成させるぞ、と自信になることもあります。さらに、アドバイスをくれた人と、自分と、道具との関係にストーリーが生まれます。そこでさらに、道具が深みのある、自分だけのオリジナルなものに仕上がっていきます。

この2つの根底に共通しているのは偶然性だと思います。世界は広し、アイデアだけなら、おそらくほぼ100パーセント、すでに他の人が思いついているでしょう。そこに偶然を呼び込み、よい意味で形を変えられるかが、わくわくするような新しい道具になるかのポイントかなと思います。

自分がイメージしていた以上の道具ができあがったときはわくわくしますし、さらにそのわくわくを人とシェアできたときのうれしさは格別です。僕はその瞬間が好きで、道具づくりを続けています。

(第3回へ続く)


 

この原稿は書くジャグリングの雑誌:PONTEが発行するメルマガ『週刊PONTE』2018年vol.3(2018/11/26発行号)に掲載されたものです。